トリマーのお役立ちするかもしれないブログ

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老犬になってクルクル回る。どうしたらいいの?犬の認知症で、心がつらい時に読んで欲しい。

薄茶雑種

(写真はイメージです)

 

 

わんこは人間よりも

6倍近く、早く年を重ねていく

と言われています。

 

 

だから、飼い主さんたちが

思うよりも早く、わんこの老化が

進んでいるように、感じるのではないかなと思います。

 

 

そう感じるのは、 

目が見えにくくなっていたとか

耳が遠くなってきたとか

歩くスピードが落ちたなんてことです。 

 

 

それに気が付いた時

 

「なんだか最近、急に年を取った気がする」

 

そうおっしゃるんですよね。

 

 

嬉しいことに、医療が進んで

長生きするようになったわんこたち。

 

 

幸せだけれど

痴呆症を発症するわんこ

多くなりました。

 

 

わたしは、そうなった時に

涙する飼い主さんに、話してあげたい

ことがあって。

 

 

今回は、愛犬が痴呆症になった時

というお話です。

 

 

保護犬のカナちゃん

 

白雑種

(写真はイメージです)

 

 

わたしが、動物病院に勤めていた頃、

迷って、保護されたわんこがいました。

 

 

白い雑種で

赤い首輪の女の子。

 

 

もう、歩くにも

ヨタヨタとしている高齢のわんこでした。

 

 

連れていらした方に聞けば

側溝にハマって出られなくなっていたとのこと。

 

 

最近、飼っていたわんこを亡くして

保護する場所がある、ということで

まず、このコの飼い主さんを探してみよう

ということになったのです。

 

 

 

そして、その次の日

保護した方から、動物病院に

相談の連絡が入りました。

 

 

保護された時は、疲れていたのか

ぐっすり眠ってくれたそうですが、

次の日からは、夜に吠えだしたとのこと。

 

 

繋いだリードを軸に

クルクルと回り出して

以前、先代のわんこが使っていた

犬小屋に引っかかり、吠え出すですと。

 

 

獣医さんは

 

回れるようにしてあげて。犬小屋は入れなくてもいいから

 

とアドバイスしました。

 

 

そして、獣医さんは

 

たぶん、この吠えることが、元の飼い主さんの負担になり、

手離してしまったんではないか

 

とも言ってました。

 

 

保護された方は

 

なんとか、元のお家に返してあげたい

 

と、いろいろと手を尽くされましたが

結局、名乗り出る人は

いませんでした。

 

 

結局、カナちゃんと名付けて

面倒をみることになった新飼い主さん

 

 

とても一生懸命に

お世話をする

責任感の強い方でした。

 

 

 

眠りの浅いカナちゃんに

獣医さんからは、少しでも

楽にお世話ができるようにと

眠る薬を処方してもらったりしながら。

 

 

でも、ある日

電話が来ます。

 

 

もう、カナちゃんの面倒が難しい

 

かといって、捨てられない

 

 

そんな風に、追い詰められた飼い主さんに

獣医さんは、提案をしました。

 

 

しばらく、お預かりしましょう」と。

 

 

その時は、入院しているコがおらず

大きめのケージを用意してあげられたので

その中で、クルクルと回ることができました。

 

カナちゃんは、たまに疲れるのか

立ったまま眠ってしまい、時には

ガタンと、倒れることもあります。

 

 

すぐに、お水もひっくり返してしまうし

便もすぐに片付けないと、ムニムニと

踏んでしまいます。

 

 

そうなったら、ケージを洗って

掃除をして、全部消毒をするんです。

 

もちろん、カナちゃんも

拭いてあげなければなりません。

 

 

これが

日に、幾度となく

繰り返される。

 

 

そして、急に鳴き出しては

疲れるまで、ひたすら鳴き続けるわけです。

 

 

飼い主さん・・・

ホントに、本当に大変です

 

 

 

カナちゃんは、一週間ほど預かって

飼い主さんは、気持ちも新たに

お迎えにきました。

 

 

その後、 疲れたら

休息してを繰り返して

半年ほどで、カナちゃんは

お空に旅立ちました。

 

 

新飼い主さんは

言いました。

 

 

前の子の悲しみを、忘れるぐらい大変だった」と。

 

 

その介護の様子は

頭が下がるほどに、丁寧でしたからね。

 

 

でも、とてもスッキリしたように

 

あんまりわたしが悲しんでるから、カナが来たのかも

 

とおっしゃったんです。

 

 

前のわんこは

突然死だったんです。

 

 

死に際も、わからなくて

飼い主さんは、ショックだったんですよね。

 

 

手をかけたくても

かけてあげられなかったと

思っていたんだそうです。

 

 

カナちゃんの飼い主さんは

カナちゃんを最後まで、

見送ってあげられたことで

背負ってしまったものを

下ろすことができたようでした。

 

最期のその時まで飼い主さんが笑顔でいるために

 

茶雑種

(写真はイメージです)

 

わんこが痴呆症になり

吠え続けたり、回り続けることは

見ていて、切なくなりますよね

 

 

でもね、

飼い主さん!

 

 

わんこが

そうやってできるのは

飼い主さんのおかげなのですよ 

 

 

わんこが、回り続けられるのは

飼い主さんと、たくさん散歩に行って

足腰が丈夫になった証拠

 

 

楽しい思い出があるから

 

(飼い主さんと)もっとお散歩に行きたい!

 

回り続けるわんこが

そう言ってるように

わたしは、思うんです。

 

 

飼い主さんが、たくさん

甘えさせてくれたから

 

 

もっと甘えたい!!ワガママ聞いて!

 

 

吠え続けるわんこは、

そう言ってるように

わたしは、聞こえます。

 

 

飼い主さんと過ごした時間が

     楽しかったんだもん」って。

 

 

だから、好きなだけ

安全に回れるようにしてあげましょう。

 

 

安全にわんこを

歩かせてあげるには、

犬用のサークルを使うといいですよ。

 

 

犬用サークルで

6面や8面のサークルは

円形に近くなります。

 

 

(↑中型犬程度のわんこ用)

 

 

 また、柔らかい素材で作られたサークル

ぶつかって、万が一倒れても

怪我をする可能性が低いです。

 

 

小型のわんこは、骨が細いので

安心ですね。


 

 参考にしてくださいね。

 

 

先ほど、お話したカナちゃんのように

獣医さんに相談すれば、夜に眠ってもらうための

お薬が、処方してもらえるんですよ。

 

 

大変な、思いをしている

飼い主さん!

 

 

遠慮なく、 獣医さんに

相談しましょうよ。

 

 

また、どうしても辛くなった時は

カナちゃんのように、動物病院などに

預かってもらうこともオススメします。

 

 

言うなれば

わんこのショートステイ

ってとこでしょうか(^^)

 

 

お休みさせてもらうことも

飼い主さんには、必要なんです。

 

 

もちろん

 

「愛犬のことは、全てわたしが!」

 

というお気持ちは、わかります。

 

 

でも、時には息抜きをして

残された時間を有意義なものに

して欲しいと思います。

 

 

辛い時って

その時間が、永遠に続くような

気がしてしまいます。

 

 

 

でも、いつかは

笑い話になりますよ。

 

 

 

最期のその時まで

飼い主さんが笑顔で

わんことの幸せな時間を過ごすことができる

お手伝いになったら嬉しいです♪