トリマーのお役立ちするかもしれないブログ

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~保定編~犬のお手入れって、どうすればいいの?

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皆さま、こんにちは!

トリマーのテイルです♪

 

わんこのお手入れをする時に

なかなかジッとしていてくれなくて

結局、さっぱりできなかった!

なんてことありませんか?

 

トリマーになると

カットの技術は、もちろんですが

とても、大事になってくるのが『保定』です。

 

『保定』というのは

わんこを上手に押さえることなんです。

 

このコツを知っているのと

いないのとでは、仕事の効率が

全く違います。

 

専門学校時代、先生がやると

わんこが、なぜかいう事を聞くんですよ。

 

たくさん、先生にやってみていただいて 

結果、そこにはコツがあることがわかりました!

 

そこでわたしは、先生から教わって

それから自分なりに考えて改良してきたんです。

 

それで、今回は

わんこが嫌がるようなシュチエーション』と

その対策をアドバイスをさせていただこうと思います!

 

なので、 これからいくつかの記事にわけて

具体的なシチュエーションを考えて

お届けできたらいいなと思っております。

 

あと、説明に写真を使っているのですが

うちにはわんこがいないので、

ぬいぐるみを使っています。

 

 

大きさが小さいですし

わかりにくかったら、ごめんなさい(汗)

 

 

では、早速 いってみましょう!

 

 

保定の基本

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さて、わんこの

保定の基本をおさえておきましょう。

 

そこで大事なのが

注意点です。

 

まずは、そこから

お話していきましょうね。

 

 

1.わんこの足は

横には開きません!

 

 

わんこは、前と後ろにしか

可動域が、ほぼないんです。

 

 

横に無理に開くと

脱臼したり、時には骨折させてしまう

危険性があります!!!

 

 

 2.後ろ足だけで立たせた状態は、

とっても危険です!!!!!!

 

前足は、わんこが嫌がる

ポイントです。

 

ですが、嫌がって

後ろ足だけで立ち上がったら

前足の片足が着くまで

誘導してあげましょう。

  

犬の正面にまわって

足先の作業をする場合

この状態になりやすいです。

 

トリミング台のように

高さがある場所の場合は

落下の危険もありますし

わんこの腰を痛める原因になります。

 

もし、この状態になった場合には

前足を着かせる時に

ゆっくり下ろしてあげます。

 

ここで勢いよく下ろすと

腰に衝撃がいって

怪我をさせてしまうことがあります。

 

だから、ゆっくり

そっと!ですよ!!!

 

足を持ち上げての作業は

必ず、3本の足が

着いた状態で行ってください。

 

 

3.わんこから

自分の体を離さない!!!

 

これも、トリミング台など

高さのある場所で行う場合なのですが

落下させないようにするには、

わんこと人が、常に近い状態にしておくことです。

 

 

わたしは、体全体でわんこを

常に、包み込んでいる状態を

イメージしています。

 

 

こういった注意点は

トリマーの学校で、先生方に

散々言われて、叩き込まれてきたことなんですよ。

 

 

わんこに痛い思いを

なるべく、させたくないので

皆さんも、これは

頭に叩き込んでおいてくださいね。

 

 

では、注意点をふまえて

基本の押さえ方をご紹介しましょう!

 

 

 

~正面から、わんこを押さえたい場合~

 

1.顔の毛の長いわんこの場合は

顎の下の毛をつまむように

持って保定します。

 

 

また、顔の横の部分の毛を持って

保定することがあります。

 

 

 

 

2.毛が短くて、マズルが長いわんこの場合は

マズル自体を持ちます

 

顎の下に親指を入れて

手、全体でマズルを持ちます。

 

 

3.マズルが短く、毛も短い パグやフレンチブルなどの犬種のわんこ

顎下の皮膚自体を持って保定します。

 

横の部分を持つ時も

同様に、皮膚を持って保定です。

 

でも、皮膚を持ったら

痛そうって思います?

 

大丈夫ですよ♪

 

フレンチブルなどのわんこは

元々が闘犬のわんこたちなので

この程度では痛みは感じません。

 

ムニムニと

その感触を楽しみましょう♪♪♪(笑)

 

 

~後ろから、保定する場合~

 

1.尻尾が長いわんこであれば

尻尾を持って保定します。

 

 

2.尻尾が短いわんこの場合

立たせた状態で、内股に手を入れて

後ろ足を掴むように保定します。

 

 

内股

(↑こんな感じです)

 

利き手が、右手の場合は

左側の作業をする時には

体の向きを変える必要があります。

 

右後ろ足を左手で掴んで

右側のブラッシングなどを行います。

 

左あし

(↑左側の作業をしたい時)

 

 

 

次は、具体的なシチュエーションとして

ご説明して参ります!

 

 

~足の裏の毛をカットしたり、爪切りをする場合~

 

どうしても、足だけ 単品で持って作業したくなるのですが

そこは『体全体でわんこを包み込む』をイメージしましょう。

 

ですから、わんこを立たせて

上から抱っこした状態がいいです。

 

そして必ず

後ろ手に持って行いましょう!!!

 

脇でわんこを挟んでいるようにする

足をあげた時でも、安定しやすいんですよ。 

 

前足

(前足を持つ時)

 

 

後ろ足

(後ろ足を持つ時)

 

この逆の足の場合は

写真を用意しませんでしたが

抱えたまま、同じように持って作業をします。

 

大型犬も、基本的には一緒ですが

前足の爪を切ったり、足先の毛を切る時には

お座りした姿勢であれば、前手に持って切ってあげても良いですよ。

 

ちなみに、大型犬の前足をやる時は

犬のお腹の下に潜り込んで、後ろ手に持って行うのが基本です。

 

高齢犬だと、よろけても大丈夫なように

片側を壁にしてやると安心です。

 

あっ!逃げるわんこも

壁に挟んだ状態がやりやすいです!(笑)

 

 

 

ここでテイルの保定ポイント!

 

イヤイヤして、足をケリケリしたり

どうしてもジッとしない場合

関節を押さえましょう!

 

でも、力はそれほど要りませんよ。

 

人で言う手首、足首の関節を

動かせないようにするのです。

 

かんせつ

(具体的な場所は、↑ここです!)

 

この場所を

キュッと握って行うんです。

 

構造上、動かすことが

できなくなるんですよね。

 

知っておくと

これ、便利ですよ♪

 

 

わんこが、なかなかいう事を聞いてくれないと

人って、押さえてる手に力が入ってしまうものです。

 

ですが、わんこたちだって

力を込められて、痛い思いをすれば

余計にやらせなくなってしまうんです。

 

瞬間的に、もしくは

一時的にキュッと力を入れて

押さえているよ」 というアピールは必要です。

 

わんこが諦めて、おりこうになったら

力をゆるめることを忘れないようにしましょうね。

 

わんこのお手入れをする時の

お手伝いになったら嬉しいです♪