トリマーのお役立ちするかもしれないブログ

トリマーと動物看護師の経験から役に立つ情報をお届けしています!

トリマーにカットを頼む時の注意点

 

トリミングを頼む時のお話は

これで、3回目になるかと

思うのですが

最近、新たに気がついたことがあって

飼い主の皆さまに、お伝えしておいたら

お役に立ちそうかなと思ったので

お話しようと思います。

 

 

トリミングを頼まれる時に

飼い主さんから

 

 

体は揃えてもらって、

目の上スッキリと」

 

なんてのが

よくあります。

 

飼い主さんとしたら

いつもカットしてもらっているカット姿の

長めの仕上がりになる。

 

なんて、想像してませんか?

 

実は厳密に言うと

これ、違います。

 

最近の傾向として

伝える側

受け取る側

解離があることに

気が付いたんですよね。

 

 

さてさて、その理由について

お話していきましょう!

 

飼い主さんとトリマーとの解離



冬、本番といった寒さに

なってきましたね。

 

そうなってくると

 

「今回は、さほど伸びていない

寒いから、揃えてもらおう

 

と思われる飼い主さんも

増えてくる時期です。

 

で、先程言った

 

「体は、揃えてもらって

目の上はスッキリと」

 

というオーダーを

される飼い主さんが

いらっしゃいます。

 

 

先日、新人のトリマーさんが

それで受けてクレームになった

ということがありました。

 

 

オーダーとしては

確かに、言われた通りです。

 

体は、揃えたのですからね。

 

もちろん、目の上

言われたように

邪魔にならないように

スッキリと仕上げて。

 

 

じゃあ、なぜ

クレームになったのか?

ということなのですが

おわかりになりますでしょうか?

 

 

たぶん、多くの飼い主さんは

いつもカットしている形の

長めを想像されるのだと

思います。

 

 

でも、多くのわんこたちの毛は

全てが均一に伸びてくる

わけではないんです。

 

 

新人のトリマーさんは

今、現在の形はそのまま

揃えて終わりにしたんですね。

 

だから、現在の形のまま

表面だけが揃った形になる

というわけです。

 

 

 

私たち、トリマーは

カットをお受けした時に

輪郭やウエスト、お腹の下のラインなど

可愛らしく見えるように

ラインを作ってカットしています。

 

体を揃える

ということだけだと

このラインがなくなっていた

曖昧になってしまっていることが

あるんです。

 

 

それに、状態によっては

わんこの毛が、均一に伸びてきたとしても

ハサミでラインを取らないと

カットをした、あの形というのは

できないんですよー。

 

 

特に、プードルのように

縮れた毛ポメラニアンのように

真っ直ぐの毛と縮れた毛が

ダブルで生えている場合、

私たち、トリマーが行うブローの時に

毛を伸ばしていきますので

ラインが消えてしまうことが

よくあります。

 

 

だから、ラインを取って

形を作らないと

輪郭などが曖昧になり

ボサッとした印象になります。

 

 

オーダーの改善点


なんとなく

わかっていただけたかな?

と思いますが

 

更に、具体的に

お話しましょうね。

 

 

例えば、上半身に

毛量多めのわんこ。

 

「そんなコいるの?」

 

と思われたかも

しれませんが

いるんですよー!(^o^)

 

あ、でも飼い主さんも

 

「テイルさんに言われなかったら

わからなかった」

 

と言ってましたので

 

そういう視点で見ないと

なかなか気が付かないかも

しれませんね。

 

話を戻しましょう。

 

さて、上半身に毛量が

多いわんこの場合。

 

当然、伸びてくれば

上半身の大きな形になりますが

一見しては、気が付かないかも

しれません。

 

 

なぜかと言うと

特に、縮れた毛の場合には

ブローをして

毛を伸ばさなければ

毛が密になっているだけなので

上半身が大きくは感じないと

思います。

 

この場合に

体を揃えるだけにすると

腰細のバランスの悪いスタイル

仕上がってしまいます。

 

ちょうど、ショート丈のダウンを

着せているような感じでしょうか。

 

 

私は経験が長いので

飼い主さんがイメージしてるのは

こんなのだろうな

と、わかるのですが

 

これが、最近の若者には

伝わらないことが

多いようです。

 

 

これについては

いろいろ理由があるのだとは

思うのですが

スマホの普及など

想像するということが

私の時代よりも減ったことが

原因なのかもしれません。

 

自分が思っていることを

言葉にして表現する

ということは

元々、難しいものですが

 

相手が思っていることを

汲み取るということは

もっと難しいんですよね。

 

長くトリマーをしていけば

伝わるということも

あるのだと思いますし、

飼い主さんの気持ちを汲み取ろうと

努力することで

わかる若いトリマーさんも

もちろんいると思います。

 

もし、飼い主さんが

思ったような仕上がりにならなくて

悩んでいらっしゃるのであれば

注文の仕方を変えてみる

という選択もあるのかなと思って 

今回、このような記事を書くことに

したんです。

 

 

では、オーダーとしては

どう説明したら良いのかな

ということですが

 

いつも通りのカットをお願いしたいのてすが、寒くなってきたので、長めでお願いしたいです」

 

と伝えた上で

 

長さは、揃えるぐらいで」

 

というのだと

伝わるのではないかと

思います。

 

 

おしまいに



 

想像力の欠如というのは

たぶん、これから益々

進んでいくことなのかも

しれません。

 

妄想族の私からしたら

もったいない気がするんですけどね(笑)

 

それに、お話ができないわんこの

気持ちを想像するという

トリマーの大事な仕事なので

できたら、そんな流れは

個人的には、なくなって欲しいです。

 

時代が変わって

考え方も変わって

今までの当たり前が

当たり前でなくなるってこと

あるじゃないですか。

 

私も、なかなか変われない

1人ではあるのですが

お互いに歩み寄る

そんなことが必要なのかなと

最近、思いながら

1番の古株として

どう伝えていくかを

毎日、考えています。

 

でも、私が関わった

新人トリマーさんには

やはり、相手の気持ちを

汲み取れるトリマーに

なって欲しい

と思うテイルなのでした。

 

皆さまのわんこライフの

お手伝いになれば幸いです!