トリマーのお役立ちするかもしれないブログ

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長毛猫を飼う時の心構えと、麻酔猫のトリミングについて

かわいい長毛猫

 

長いフワフワな毛が

とても魅力的な長毛猫ちゃんたち。

 

 

今は、飼われている長毛猫の種類も増え、

人気は高まっているようですね。

 

 

触り心地が、独特なの

この魅力に魅了されて、飼うことにした

飼い主さんも、多いのではないでしょうか。

 

 

でも、 この毛を保つには

飼い主さんの努力がないと保てないのですよ。

 

 

では、もし

この毛を手入れしなかった場合には

どういったことになるか、ご存知ですか?

 

できるだけ、避けて欲しい

という願いを込めて、動物病院で経験した

 

麻酔猫のトリミングについて

 

今回は、お話させていただこうと思います。

 

毛玉は固まってマット状になる

 

毛玉乗せ猫

(写真はイメージです)

 

 

通常、猫のトリミングを行えないような

シャーシャー」いう、にゃんこの場合。

 

 

毛が短い場合は

シャンプー・ブラッシングは諦めるという

選択をすることもあって

大きく問題にはならないのですが

 

これが『毛が長いにゃんこ』となると

毛玉になる、という問題が起こってきます。

 

 

 

シャンプーはできなくても

最低でも、ブラッシングを行えれば

まだ、いいのですが

 

 

ブラッシングが大嫌い』

 

となると大問題です。

 

 

最初は、部分的に

小さな毛玉なのですが 、そのうち

その毛玉同士が、くっついて

それは、まるでマットのような状態になってしまい

にゃんこの動きを妨げるようになります。

 

 

でも、もちろん

にゃんこは、生きていますから

歩いたり、動きますよね。

 

 

そうなると

そのマット状に固まった毛玉は

動きが激しい肩甲骨の部分から

むしれ始めるのです。

 

 

そして、背中にちょうど

天使の羽のような、マッド状の毛玉が

貼り付いている状態になるのです。

 

 

にゃんこにとっては、常に引っ張られ

毛がむしれるのですから、 絶対に痛いですし

苦痛、極まりないことでしょう・・・

 

また、この場所以外にも

内股や脇の下なども、同様に

むしれて、ハゲていきます

 

 

内股などは、特に柔らかい部分ですから

痛みも酷いことでしょうね・・・

 

 

こうなってしまうのは

にゃんこがブラッシング嫌いだったり

それ以前に、触られること自体が

嫌いなのだとか・・・。

 

 

また、飼い主さんのお話を伺うと

 

生まれつき、性格が激しかったので

          何もできなかった

 

と、おっしゃることもあります。

 

 

そういった場合は

確かに、仕方がないこともあると思います。

 

でも、できるだけ

そういったかわいそうな思いをさせない

ように、長毛猫ちゃんを飼うと

決めたのでしたら

ブラッシングは

行えるようにして欲しいです。

 

 どうにもできなくなった毛玉は

 

では、どうしてもできなくて

毛玉だらけになってしまった場合、

どういったやり方で行うのかを

ご存知の無い方が多いのではないでしょうか。

 

 

そうなってしまった場合、

私のいた動物病院では麻酔をかけて

毛玉をバリカンで刈り取ってあげていました。

(全ての動物病院で行っているわけではありません)

 

また、毛玉に埋まって

皮膚の状態が悪くなっていることが多いので

シャンプー・ブローも行い、

爪切り・耳掃除もセットで行います。

 

それに普段は、ご家庭で

可愛がられている猫ちゃんですから

仕上げには、手先や尻尾の先、

顔をカットして

整えてあげて終了です。

 

 

 

 

毛玉だらけになってしまった

猫ちゃんの多くは、

爪も切らせてくれないの子が多いので

人で言う、親指の爪が伸びすぎて

爪の付け根の小さな肉球に、伸びた爪が

刺さってしまっていることもあります。

 

 

そして、シャンプーは

水が口に入って、気管に入ってしまうと

命の危険があるので、慎重に慎重に行います。

 

常に、呼吸を確認しながらの作業ですので

すごく気を使いますし、

麻酔のかかっている時間が決まっていますから

早く終わらせなければならないので

素早く、かつ安全に行わなければなりません。

 

 

万が一、途中で麻酔が覚めてしまうと

トリマーが咬まれてしまうこともありますし(泣)

 

追加で、麻酔をかけることになれば

にゃんこの体に、更に負担をかけてしまうことに

なるからです。

 

 

 

でも、こうなってしまったにゃんこの場合

麻酔無くしてのトリミングは、非常に難しくて

半年から1年に一度は、こういったトリミングを

繰り返すことになるのです。

 

 

当然、体にも負担ですし

また繰り返すことで、麻酔の効きが

悪くなって、追加の麻酔が必要になることも

少なくありません。

 

 

 

もちろん、 飼い主さんには

危険性をご理解いただきながら

トリミングではあるのですが

できたら、避けてあげたいトリミングです。。。

 

 

そんなトリミングを

しなくてはいけないにゃんこが

一頭も、いなくなってくれたらいいなと

本当に思います。

 

 

自宅では

かわいい声で鳴いたりするのだろうし

すり寄ってきたりもするのでしょう・・・

 

 

それなら

それなら・・・

 

 

本当に、可愛がるということを

真剣に考えて、長毛のにゃんこを飼う時は

 

心して飼っていただきたい

 

と、わたしは思うのです。

 

おしまいに

 

もふもふ子猫

(写真はイメージです)

 

長毛のにゃんこで

以前、動物病院にいらしていた

患畜さんの中に、おじいちゃんが

飼われているにゃんこがいました。

 

 

いつも綺麗に 、ブラッシングされているので

お聞きしてみると

 

 

「毎日、夕方になると 自宅の塀の上に猫を乗せて

            ブラッシングしている

 

とのこと。

 

 

そのにゃんこは、塀に登って

人が行き交うのを見るのが

日課だったのだそう。

 

 

飼い主さんは

そのジッとしている様子を見て

ブラッシングをし始めたのだそうです。

 

 

にゃんこが、何かに注意を向けていて

夢中になっている時に、ブラッシングする

というのは、とてもいい案ですよね。

 

 

こういった、成功例もあったので

参考までに、ご紹介しました!

 

(ここでは、猫を外でブラッシングすることを推奨しているわけではありません。そういった猫ちゃんがいるという、あくまでもご紹介です。外に猫を連れて出る際には、たくさんの注意点があります。~猫を外に連れ出す時、あなたは愛猫を安全に連れ出せていますか?知らないと怖いお約束事とは?~で詳しくご説明しておりますので、参考になればと思います。) 

 

今回は、長毛猫を飼う時の心構えと

麻酔猫のトリミングについて、お話させていただきました!

 

 

 

皆さまのにゃんこライフに

少しでも、役立ったら嬉しいです♪