トリマーのお役立ちするかもしれないブログ

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愛犬・愛猫を看取るということ

 

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皆さま、こんにちは。

 

今日は、寂しいお話になります。

 

先日、わたしは

我が家のおばばにゃんこを

看取りました。

 

残された時間を

どう過ごすか

自問自答しながら

すっかり、痩せて骨ばった愛猫を

愛おしく撫でては、

どうしてあげたら良いのかを

毎日、苦悩いたしました。

 

そして、亡くなる前に

愛猫を病院に連れて行った時、

ふと思ったことがあったので

今日は、そのお話させていただきます。

 

その温かな気持ちに感謝

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わたしの住んでいる地域は

田舎なので、車が無いと

かなり不便な場所です。

 

いつも車を運転していると

そんなに急いでいるのかな?

と首を傾げたくなるほど

道を譲ってくれることが

ほとんど、ありません(汗)

 

 

コンビニなどから

道路に出ようものなら

車が途切れるまで、待たなくては

出られないのが、常なんですよ。

 

 

そして、我が家のかかりつけの動物病院は

普段から、かなり交通量の多い道路沿いにあります。

 

だから、駐車場から車を出す際には

たくさんの車が、当然ながら

往来しています。

 

でも、いつも

そこから出るのに

時間が、かかったことが

ないことに、気が付いたんです。

 

普通車は、もちろん

大型のトラックでさえも

こちらに気が付くと

ピタッと止まって譲ってくださるのです。

 

 

その度に

きっとこの方にも

愛犬や愛猫などの愛しい我がコ

いらっしゃるのだろうなと

 

その方のお心が、とても嬉しく

とても優しく、そして温かく感じられるのです。

 

 

先日は、もうこれ以上

手をかけないで、見守って

看取ろうと決めた日でしたので

その温かさに、涙が止まりませんでした。

 

 

 

動物病院はもとより

車に乗せられることも、大嫌いな愛猫を思うと

早く家路に着いてあげたいと思っている中で

すんなりと合流できるのは、本当にありがたいことなのです。

 

直接、お礼は言えないので

ここで、お礼を言わせてくださいね。

 

「譲っていただいて

本当に、ありがとうございましたm(__)m」

 

 

今後は、わたしもその場所を通る時は

同じように車を譲って

少しでも飼い主さんのお気持ちが

温かくなるように、祈って参ろうと思っています。

 

 

 

看取りの苦悩

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どんな看取り方をするかというのは

最期の時が見えた飼い主にとって

一番、苦悩することかもしれませんね。

 

そして、その前には

病気を見つけて戦うか、

自然の流れに任せるか。

 

 

わたしはどんな選択であれ

愛する我が子に対して、飼い主さんが決めた選択が

絶対に正しいと思っています。

 

 

それは路上で

横たわったままのご遺体や

飼い主に放置されたコ達を

たくさん見てきたからかもしれません。

 

だれにも泣かれず

誰にも悔やまれず

痛々しい状態で、

そのまま虹の橋を渡るコ達が

いるんです。

 

だから

これだけ悩み

これだけ泣いて

愛する我がコにした決断に

間違いなんてないんだと思うのです。

 

それでも

後悔することって

どうしてもあるものですよね。

 

 

先日、かなり前に愛犬を亡くされて

看取った時のことを

未だに、後悔されている飼い主さんに

お会いしました。

 

その後悔していること

というのが

 

 

「最期の時は、動物病院に治療で

預けていて、死に際に一緒にいられなかった」

 

ということ。

 

また

 

「たくさんの痛いであろう治療を

わたしのワガママで、我慢させてしてしまった」

 

ということでした。

 

わたしは、その時に

積極的な治療を望むことも

望まないということも

 

そのコの性格を一番、

よくわかっている飼い主さんが決めたこと。

 

だから、それはそれで良かったんだよ

とお伝えしました。

 

 

そして、お仕事をしていて

遅い時間まで、帰宅できないから

動物病院に預け、治療をしてもらっていたのですから

 

それも、愛犬を自宅で

独りにするよりかは、安心という

愛のこもった選択だったのだから、良いんだよ

とお話させていただいたのです。

 

それと、これは皆さまにも

お伝えした方が、良いかな

と思ったことがあります。

 

 

それは、動物病院で

愛する我がコが

最期を迎えた場合です。

 

たぶん、飼い主さんにとっては

動物病院という、場所で

怖い思いをしながら、亡くなったという

お気持ちがあるかもしれないですよね。

 

動物病院は、愛犬や愛猫にとって

多くは、嫌がる場所であり

震えるぐらい、怖い場所という

認識がおありかと思います。

(スタッフにとっては、寂しいことですけど・・・(;´∀`))

 

でも、少なくても

わたしが勤めた仲間や

動物病院に勤めるわたしの友人たち、

そして、そこで一生懸命

治療にあたっていた獣医さんたちは

患畜さんたちのことを

本当に愛し、可愛がっていました。

 

毎日のように連れて来られるコも

一年に一度、来院されるコも

はじめましてのコも

噛みつくコも

みんな、みんな愛していました。

 

だから、そのコの死は

スタッフみんな、本当に悲しんでいました。

 

 

亡くなった時に

涙を見せないスタッフは多いです。

 

でも、それは決して

死に慣れているからではない

と思います。

 

それは、病院のスタッフとして

最期までしっかりとお送りしてあげたい、

そういう思いと

 

次に待っているコに

最善を尽くしてあげたいから

心を乱さずにいなくては、という思いで

凛として、お送りできるようにしているのです。

 

だから、先にお話をした愛犬を

亡くされた飼い主さんには

 

「わんちゃんは、動物病院のスタッフの

愛に包まれて、亡くなったのだと思うよ」

 

と、お話させていただいたのです。

 

だって、そのお仕事に就こうと思った人が

動物嫌いというのは、聞いたことがないでしょう?・・・(#^^#)

 

そのことをお話させて

いただいた飼い主さんは

涙をいっぱいためて

お礼を言って下さいました。

 

なので、病院で亡くされた

経験のある飼い主さんが

このことをわかってくださったら

そんな後悔をされなくても良いのでは?

と思ったので

このお話をさせていただきました。

 

 

 

それでも後悔してしまう最期

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(写真はイメージです)

 

 

わたしが愛してやまない

おばばにゃんこの看取りは

自然のまま、治療は特にせず

という方針で、一ヶ月近く

最期の戦いを立派にして

旅立ちました。

 

 

動物病院に勤めたことがあるわたしは

今までは、出来る限りの最善の治療をして

もちろんその前には、予防もしっかりして

というスタンスしか、経験がありませんでした。

 

だから、わたしにとって

初めての看取り方でした。

 

このコの性格、行動、経歴、経過、病状などから

総合して、決めたことでした。

 

それでも、もしかしたら

治療をしてもらえずに、見捨てられた

と、思われているのではないかと

後悔に襲われることもあります。

 

ごめんねと

泣くこともあります。

 

でも、それが

今、わたしが愛猫に伝えられる

愛情表現だと思っています。

 

家族には

そんなに泣いていると

心配されますが

 

心の解決には、時間が必要なので

泣きたい時には、泣きたいだけ泣いて

おばばにゃんこを偲ぶのが

わたしは、良いと思っているんです(^-^;

 

 

では、今日のお話は

このぐらいで。

 

おばばにゃんこと

病院で亡くなられた

あの飼い主さんの愛犬の

冥福を祈って・・・合掌